本記事では「ポンジスキームの見分け方」をテーマに過去の事例と見分けるポイントを解説します。
ポンジスキームは古典的な詐欺であるも、現在も形を変えて存在しています。
詐欺の主なターゲットは、将来に不安を感じている若年層や日々の生活に悩みを持つ高齢者です。
ポンジスキームを見分ける方法は、知識があれば難しいことは何もありません。
自身の自衛はもちろん、大切な家族やパートナーが騙されないよう知識として理解しておきましょう。
【当サイト推薦】moomoo証券アプリ
テクニカルデータやシグナルも無料で閲覧可能(新たな買い時を判断するの最適)
取引ツールとしても優秀であり、業界最安水準の手数料でサービスを提供している点も魅力。
現在、大盤振る舞いの口座開設キャンペーンが開催されており、当選した株の買付代金を受け取ることができます。
最大10万円相当貰えるお得なキャンペーンも上手く活用して、買付資金を確保してみましょう。
「ポンジスキーム」とは?
まずは「ポンジスキーム」の基本をチェックしましょう。
ポンジスキームとは?
- 出資金を運用しているように装い、出資者に還元すると謳う
- 運用を行わず出資者から集めたお金を配当金として渡す
- 好調な資産状況をアピールし更に出資金を集める
- 出資金が集まった所で破綻(逃走)する
ポンジスキームが巧妙な理由は、一時的に偽の配当金が受け取れるという点です。
出資者は、配当金を受け取ることで「しっかりと資産運用がされている」と誤認し、更に出資額を増加。
このため、「友人を勧誘」、「資金を追加」などが積極的に行われ被害額が拡大する傾向にあります。
最近の傾向は、正しい金融知識を保有していない若年層を中心に被害が増加
騙されている若者は、心から投資案件を信じ真剣に説明会に参加していることから巧妙かつ悪質な詐欺と言える
ポンジスキームは、詐欺師「チャールズ・ポンジ」の名前から由来です。
1920年代からある古典的な詐欺ですが、現在も形を変えて勧誘が行われています。
まずは、実際に起きた3つの事例から特徴を見ていきましょう。
「ポンジスキーム」実際に起きた過去の事例3選
事例①和牛預託商法
被害総額4,207億円の巨額詐欺事件です。
「繁殖母牛に出資すれば毎年生まれる子牛の売却代金で多額のリターンが望める」という勧誘で、出資金を集めていました。
- 元本保証+3~7%配当
- メディアで大々的に募集
- 出資者に牛の頭数を水増し報告
巨額詐欺事件となった理由として
- 政治家、著名人による雑誌、書籍での紹介
- 大手サイトでのキャンペーン
- 大手メディアでの複数取り上げ
など、大々的な広告を使ったマーケティングにより被害者が急増しました。
安愚楽牧場独自のCMも放送され、出資者を騙す手口として巧妙な詐欺事例です。
事例②ジャパンライフ
「販売預託商法」で多くの出資者から大金を集め、経営破綻した会社です。
- 高額な磁器ネックレス、ベストなどを出資者に購入させる
- 現物は渡さず、預託としてジャパンライフが預かる
- 購入者が知人にレンタルすると年6%利益が得られる「レンタルオーナー契約」
以下、実際に販売されていた磁器バンド(価格600万円)
一般的な感覚であれば異常な価格設定ですが、知人へのレンタル契約により配当が得られる点を訴求し売れていたようです。
また、大物歌手の歌謡ショーを開催し、1,000人を超える参加者の前で商品の実演。
- 今後市場が更に拡大する
- 健康に良い
- 会社の売上は成長している
など、根拠のない情報を伝え出資者を更に集める活動が行われていました。
【参考】ジャパンライフ動画
事例③ジュビリエース
ジュビリエースは仮想通貨を利用したポンジスキームです。
仮想通貨のアービトラージ(鞘取り)を自動で24時間行う「AQUA」システム利用料を販売していました。
- 月利10%以上の異常な高利回り
- 数ヶ月で資金が2倍になる
- 友人を紹介することで配当金が追加される
「仮想通貨+高利回り」ということで、若年層を中心に急拡大。
独自のアルゴリズムを活用して、取引所間での価格差を判断し確実に利ザヤを稼ぐという謳い文句です。
ジュビリエースホームページ上では、自身の保有資産が急拡大していることが確認できましたが、残念ながら破綻により出金はできません。
(参考)ジュビリエース動画
「ポンジスキーム」7つの見分け方
「ポンジスキーム」の見分け方は以下の通りです。
見分け方①高利回りを謳う
ポンジスキームは「異常な高利回り」が特徴です。
最近では「月利〇%」など驚異的なパフォーマンスで勧誘することが増えています。
投資信託の運用利回りは「年5%」程度。
現実的な運用利回りを理解し、ポンジスキームを見分けましょう。
見分け方②元本保証を謳う
すべての投資に共通することですが、未来は常に不確実であり元本保証の投資はありません。
確実に儲かる投資であれば、出資者など集める必要はないと言えるでしょう。
- セミナーを開いて商品を紹介
- 高額な利回りを還元
- SNSでサービスのアピール
本当に元本保証の投資案件であれば、クローズドの勧誘を必死に行う必要はありません。
見分け方③紹介システムがある
「ねずみ講」や「マルチ商法」などの紹介システムには注意しましょう。
- 友人を紹介したら〇%マージンが入る
- 10人紹介で会員ランクが上がる
会員数拡大を図る施策ですが、お金だけでなく友人を失うことになります。
運営スタートから存在している上層部のメンバー以外儲かることはありません。
見分け方④海外法人である
ポンジスキーム案件は「海外法人である」という傾向があります。
- 出資金が集まった際、逃走が容易
- 訴訟された場合も解決が困難
- 海外代表者を活用することで、心理的に騙しやすい
最大のメリットは、海外法人のため出資者が手軽に現地確認ができないという点です。
出金が止まった後、「いつのまにか海外事務所は空っぽになっていた・・・」ということも少なくありません。
見分け方⑤有名人との繋がりをアピールする
ポンジスキームの宣伝方法として政治家や著名人を活用する方法が増加。
最近であれば「インフルエンサー」の活用も増えています。
「有名な方が紹介しているから安心」と考えるのは極めて危険で、裏で紹介料が動いていることを理解しておきましょう。
クルーザーやホテルを貸し切りしパーティをするなども、出資者を安心させる詐欺の手法です。
見分け方⑥投資スキームが複雑
自身が理解できない投資商品の購入は辞めましょう。
- 利回りが高い
- 誰かの紹介である
- 元本保証
などの理由だけで、「よく分からないが儲かりそうだから投資をする」というのはあまりにも軽率です。
最近の詐欺案件は非常に複雑な作りになっています。
「明確な投資内容を理解させない方が都合が良い」というのが詐欺師側の考えです。
高利回りを謳う中で、投資内容を理解されてしまうとすぐに矛盾が生じてしまいます。
見分け方⑦金融庁の登録有無を確認
人からお金を預かり投資をする場合、「金融取引業」のライセンス取得が必要。
このため、登録がない業者はすべて違法行為と言えます。
金融取引業取得の有無は、金融庁サイトで検索することでチェックすることが可能です。
「ポンジスキーム」3つの注意点
ポンジスキームの注意点は以下の通りです。
- 一度騙された人は何度も騙される
- 勝ち逃げしたら大丈夫という言葉を信じない
- 洗脳を解くのは簡単ではない
順番に解説します。
注意点①一度騙された人は何度も騙される
- 騙されたお金をすぐ取り返したい
- お金取り返す方法を知りたい
- SNSで問題を相談したい
など、冷静に判断ができない状況を狙われます。
事例で解説した、和牛預託商法でも「騙されたお金を取り返す方法がある」とウソの連絡を信じ、更に大金を失う事案が発生。
一度騙された人は二次被害に注意をしましょう。
注意点②勝ち逃げしたら大丈夫という言葉を信じない
ポンジスキームは破綻を前提とした資金集めです。
このため、「破綻する前に資金を回収したら勝ち逃げ」と考える出資者も少なくありません。
運営初期から出資者となり、高利回りを稼ぎ勝ち逃げする方も一定数存在。
但し、出金ルールを運営者側に握られているため、「いつが最良の勝ち逃げタイミングなのか?」は誰にも分かりません。
「いざ出金しようとしたがもう破綻していた」というリスクもあるため、勝ち逃げを狙った出資は絶対に辞めましょう。
注意点③洗脳を解くのは簡単ではない
「成功する人はリスクを取る」、「反対する人は嫉妬している」と洗脳されており逆効果になることも少なくありません。
- 土日にセミナーや勉強会でプライベートをなくす
- 指定されたマンションの一室で共同生活をさせる
- 過度なノルマやプレッシャーを与えて冷静な判断をさせない
精神的に弱った状態を作り出し、正しい判断をさせないようにされるため注意が必要です。
【結論】本当に美味しい儲け話は他人から届くことはない
「元本保証」、「高利回り」など美味しい投資があなたの元に届くことはありません。
本当に美味しい投資話が広く世の中に知れ渡ってしまうと、市場での希少性は低下。
結果、ライバルが多数参入し利益を上げることができなくなります。
このため、美味しい儲け話を持ちかけらる時点で「怪しい」と考えるのが賢明です。
(参考)【詐欺】儲け話に騙される人の特徴5選│本当の儲け話は人には教えません
当サイトでは金融庁も推奨している「長期、積立、分散投資」をおすすめしています。
元本保証ではありませんが、20年と長期に渡り積立投資を行った場合安定した資産形成が可能です。
20年継続積立で年5%程度のリターンが期待できる
「月利〇%」、「新規上場の仮想通貨」などの怪しい投資話を鵜呑みにせず、金融庁が推奨するインデックス投資を始めてみましょう。
「ポンジスキーム」見分け方【まとめ】
本記事では「ポンジスキームの見分け方」をテーマに解説しました。
美味しい投資話には注意が必要です。
結論、あなたのために「元本保証の高利回り投資案件」が持ち込まれることは100%ありません。
本当に美味しい話であれば、広く公募する必要はなく静かに自身の資金を増やします。
「世の中のため」、「弱者救済」など綺麗ごとに耳を傾けず自身の資産を守りましょう。
以上、ポンジスキーム見分け方まとめでした。
ネット検索でポンジスキームを調べるユーザーはリテラシーが高い傾向にあります
詐欺の被害に合うのはいつの時代も情報弱者
結論、本記事にはたどり着くことはありません
あなたの家族、友人など大切な方が悩んでいたらぜひ本記事を共有してみてはいかがでしょう
【関連記事】詐欺の騙されてしまう人の特徴について解説しています。
【関連記事】投資の勉強方法について詳しく解説しています。
【関連記事】買ってはいけない投資信託の注意点を解説しています。