本記事では「新興国株式デメリット」をテーマに、新興国株式の魅力とおすすめしないと言われる注意点を解説します。
新興国株式は、高い経済成長率から株価上昇が期待されています。
また、カントリーリスクへの対応としてポートフォリオの一部で購入する投資家も少なくありません。
一方、新興国株式にはおすすめしないと言われるデメリットが存在します。
本記事を参考に、新興国株式のメリットだけでなくデメリットについてもチェックしておきましょう。
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新興国株式の3つのメリット
まずは、新興国株式へ投資をするメリットをチェックしましょう。
順番に解説します。
メリット①24の新興国へ分散投資が可能
新興国株式インデックスファンドは、24ヶ国の新興国に分散投資が可能です。
投資国 | 投資比率 |
---|---|
中国 | 30.0% |
インド | 15.7% |
台湾 | 14.7% |
韓国 | 12.2% |
ブラジル | 5.4% |
中国、インド、台湾を中心に幅広く分散投資ができます。
個人投資家が投資することが難しい、「チリ」、「ギリシャ」、「ハンガリー」などの新興国株式も網羅されている点は魅力と言えるでしょう。
メリット②将来的な高い成長率が期待される
新興国株式の魅力は、高い経済成長率にあります。
(参考)2019~2022年国別経済成長率
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | |
日本 | ▲0.40% | ▲4.28% | 2.15% | 1.08% |
中国 | 5.95% | 2.24% | 2.15% | 1.08% |
台湾 | 3.06% | 3.39% | 6.53% | 2.45% |
インド | 3.87% | ▲5.83% | 9.05% | 6.83% |
- 日本:▲1.16%
- 中国:2.86%
- 台湾:3.86%
- インド:3.48%
日本と比較して、新興国の経済成長率の高さが目立つ状況です。
特にインドは2023年世界一の人口数になるなど、今後更なる経済成長が期待されています。
メリット③格安の手数料
eMAXIS Slim新興国株式インデックスは割安な手数料を提供しています。
信託報酬:0.1518%/年
純資産総額:1,036億円
購入手数料も不要かつ年0.2%以下で新興国株式に分散投資できるのは強みと言えるでしょう。
また、ファンド側で時価総額に応じて自動リバランスをしてくれる点もメリットの1つです。
「新興国株式はおすすめしない」不要と言われる6つの理由
続いて、「新興国株式はおすすめしない」と言われるデメリットをチェックしましょう。
デメリット①パフォーマンスは米国に劣る
新興国株式のパフォーマンスは米国株に劣る状況です。
(参考)2017年~2023年比較チャート
2020年以降米国株はハイテクセクターを中心に大きく株価を上げています。
直近数年の新興国株式のパフォーマンスには課題があると言えるでしょう。
一方、比較する期間にて結果が大きく異なる点は注意が必要です。
2003年~2018年まで新興国株式がアウトパフォーム
このため、将来的に新興国株式が好調な推移となることも十分考えらる
デメリット②中国の影響を受ける
新興国株式インデックスファンドは、中国への投資比率が30%を超えています。
このため、パフォーマンスの好不調は中国の影響を大きく受ける点は注意が必要です。
中国は2022年以降人口減少が確認されており今後も下落トレンドが継続。
また、共産党一党による政治の不透明性や突然の制度変更、所得格差なども課題と言えるのではないでしょうか。
外国企業が中国での経済活動を行うリスクを感じ、「生産拠点の移管」が継続している点も課題です。
アップルはiPhone工場を中国からインドへ移転
一方、時価総額に応じて投資比率が変更されるため将来的にインドへの投資比率が増加する可能性も考えられます。
デメリット③ボラティリティの高さに注意
新興国株式の成長性だけでなく、リスクの点も正しく理解する必要があります。
新興国は自国の一次産業(農作物・畜産物)輸出への依存度が高く、コモディティ価格変動の影響を大きく受けます。
また、政治・経済・社会情勢の課題も多く、経済への影響が大きい点は注意するべきポイントと言えるでしょう。
(参考)2013年~2023年間収益率
新興国株式 | 先進国株式 | |
2013年 | 18.6% | 53.8% |
2014年 | 12.7% | 23.1% |
2015年 | ▲14.5% | ▲1.5% |
2016年 | 6.2% | 2.8% |
2017年 | 10.5% | 16.3% |
2018年 | ▲17.2% | ▲11.0% |
2019年 | 18.4% | 28.9% |
2020年 | 8.8% | 9.0% |
2021年 | 8.7% | 38.3% |
2022年 | ▲7.0% | ▲5.4% |
2023年 | 16.8% | 32.5% |
新興国株式のマイナスリターンは、先進国と比較して大きい
このため、成長率だけを見るのではなく新興国株式のリスク面について正しく理解をしておきましょう。
デメリット④GDP成長率と株価は連動しない
新興国株式の魅力は、高いGDP成長率にあります。
但し、株価上昇とGDP成長率は連動しないため注意が必要です。
(参考)上海総合5年チャート
中国のGDP成長率は以下の通りです。
2019年 | 2020年 | 2021年 | 2022年 | |
中国 | 5.95% | 2.24% | 2.15% | 1.08% |
2019年中国のGDP成長率は5.95%と高い数値を付けるも、2019年6月以降株価は低迷しています。
GDP成長率だけを参考にすれば、右肩上がりのチャートを期待するべきですが株価との連動性は低いと言えるのではないでしょうか。
このため、高い経済成長率と株価が連動しない点は正しく理解が必要です。
デメリット⑤為替の影響を受ける
新興国株式への投資は、為替の影響に注意する必要があります。
(参考)南アフリカランド円長期チャート
新興国株式に組み入れがされている、「南アフリカランド円」は長期に渡り右肩下がりのチャートを形成しています。
このため、株価上昇の恩恵を通貨安により相殺する可能性がある点は課題と言えるでしょう。
デメリット⑥手数料は最安ではない
新興国株式の手数料は低コストですが、一部のインデックスファンドと比較すると若干割高の設定です。
信託報酬率 | |
新興国株式 | 0.1518% |
全世界株式 | 0.05775% |
全米株式 | 0.0938% |
S&P500 | 0.0937% |
このため、「細かな手数料にこだわる」という方には全米株式、S&P500がおすすめです。
但し、僅かな違いでありそれほど気にする手数料差ではないと言えるでしょう。
100万円投資をしても手数料は年間1,000円程度の違い
「新興国株式」購入検討者の3つの質問
新興国株式への投資を検討している方の気になる質問を集めました。
Q1.新興国株式はどの銘柄を購入するべきか?
新興国株式には複数の取り扱い銘柄があります。
このため、手数料比較一覧をチェックしましょう。
信託報酬 | |
SBI・V・新興国株式 | 0.1438% |
雪だるま(新興国株式) | 0.176% |
eMAXIS Slim新興国株式インデックス | 0.1518% |
ニッセイ新興国株式インデックスファンド | 0.1859% |
大和-iFree新興国株式インデックス | 0.374% |
三井住友TAM-SMT 新興国株式インデックス・オープン | 0.66% |
信託報酬にこだわる方は、「SBI・V・新興国株式」を活用しよう
2023年5月25日に誕生したばかりの新しいファンドであり、他社の信託報酬を意識した設定となっています。
SBI証券限定のファンドであるため、気になる方は口座開設を検討してみましょう。
Q2.新興国株式の平均利回りは?
A.過去30年の歴史では「平均利回り7.1%」
2024年1月末時点の利回り推移
- 1年:20.6%/年
- 5年:10.3%/年
- 10年:6.4%/年
- 20年:8.8%/年
- 30年:5.7%/年
短期でのパフォーマンスは変動が大きいため、20年~30年の利回りが参考になるでしょう。
過去30年の歴史では「平均利回り5.7%」と高いパフォーマンスを挙げています。
但し、あくまで過去30年の歴史でありこれからの未来も同じ利回りが保証されるものではありません。
将来の資産をシミュレーションする方は「年5%前後」で試算をおすすめします。
Q3.新興国株式だけに投資をするのはおすすめか?
A.新興国株式をメインとした投資はおすすめできない
新興国株式は高い経済成長率が魅力です。
但し、政治・通貨リスク高くポートフォリオの主軸にするのはおすすめできません。
既に、日本株及び米国株に投資をしている方であれば、ポートフォリオの一部に新興国を抑えてのおくが良いでしょう。
一方、全世界株式を活用すれば時価総額に応じて新興国株式へのヘッジが可能です。
(参考)eMAXIS Slim全世界株式インデックス
「先進国と新興国のリバランスを行うのが手間」と考える方は、素直に全世界株式を購入するのが良いでしょう。
新興国株式への投資をサポートするおすすめツール
新興国株式への投資を検討している方は、現在国内でのユーザー数が増加している財務分析アプリ「moomoo」の利用を検討してみましょう。
「moomoo」は2022年10月27日誕生した新しい次世代型金融情報アプリ。
日本での知名度は高くありませんが、世界では2,100万人以上のユーザーがアプリを利用しています。
- 日本株、米国株のスクリーニング
- 日本株、米国株の財務分析
- シミュレーション取引が可能
企業分析に強く、気になる日本企業、米国企業の財務分析が可能です。
また、新興国への影響が大きい金利、農作物など網羅的に情報を集めることが可能。
その他、「銘柄スクリーニング」、「ヒートマップ」など株のトータル管理に対応。
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「新興国株式はおすすめしない」デメリット【まとめ】
本記事では、「新興国株式はおすすめしない」をテーマに、新興国株式の魅力と注意点を解説しました。
新興国株式の魅力は高い経済成長率にあります。
但し、経済成長と株価上昇が連動しない点は課題と言えるでしょう。
また、政治・通貨リスクが高くポートフォリオの主軸にするのはおすすめできません。
このため、カントリーリスクへの対応を目的にポートフォリオの一部に保有をするか、素直に全世界株式を活用するのがおすすめです。
以上、新興国株式おすすめしないデメリットまとめでした。
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