本記事では、「買ってはいけない株主優待」をテーマに注意するべき5つの特徴を解説します。
日本独自の株主還元である「株主優待」には、カタログギフト、商品券、食品など様々なものがあります。
企業のサービスや商品がお得で受け取れるため、優待内容を元に銘柄を選ぶ投資家は少なくないでしょう。
一方、優待だけを投資判断にしてしまったあまりに大きな含み損を抱えてまう投資家が存在。
13年ほど株式投資を続けている実体験の中で、「これは買うべきではない・・・」と感じる株主優待について解説します。
一部特定の銘柄が記載されていますが、あくまで筆者の所感として確認ください
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買ってはいけない株主優待の特徴5選

買ってはいけないと株主優待の特徴は以下の通りです。
特徴①優待利回りが異常に高い
株主優待を選ぶ上で優待利回りは重要なポイントです。
株主優待の価値(金額換算)÷投資金額×100=優待利回り(%)
例:投資金額100,000円の銘柄が年1回2,000円の株主優待を提供
→2,000円÷100,000×100=2%
株主優待は事業で得た利益の一部を株主に還元する方法であり、一般的な優待利回りは1~3%が目安となります。
そんな中50%を超えるような高い優待利回りを発表する企業が存在。
サプライズ的な優待発表により、連続ストップ高になる場合も少なくありません。
但し、落ち着いて考えれば高すぎる優待利回りは、継続性の点で課題が残るため冷静に投資銘柄を判断する必要があります。
2023年10月ラストワンマイルは株主優待新設を発表
- 1株保有:ギフト券1,000円×年2回
- 100株保有:ギフト券5,000円×年2回
「1株でギフト券が貰える」として、SNSを中心に話題となりました。
発表時の株価3,365円から1株保有を計算すると、驚異の59%越えという優待利回りです。
優待発表を受け株価は4,660円まで短期間で急騰

SNSでも注目を浴び新規購入を検討した方もいるのではないでしょうか。
サプライズ優待を発表したラストワンマイルですが、高すぎる優待利回りを継続できるわけがなく、2024年7月12日優待廃止を発表

「知名度向上に貢献できたと判断した」という記載がありますが、安定性のない異常な利回りを活用した宣伝は個人投資家に影響を与えます。
考え方は人それぞれですが、購入するべきではない事象の1つと言えるのではないでしょうか。
特徴②不安定な業績が続いている
不安定な業績も優待廃止を招く要因の1つです。
株主優待は事業で得た利益の一部を還元するものであり、「利益の減少→優待の改悪→優待廃止」と続く可能性が高まります。
このため、株主優待の優劣だけを投資判断にすることなく、業績の安定性も注目するようにしましょう。
特徴③希望の優待が受け取れない(受け取りづらい)
魅力的な優待であるも、「制度が複雑」、「抽選である」、「注文期限が限定的」など制約が多い場合があります。
目先の貰える商品だけを見るのではなく、事前に優待を得るためのルールを把握しておきましょう。
例:RIZAP株主優待
(参考)2024年3月時点優待情報
所有株式数 | 付与される株主優待ポイント |
---|---|
100株以上 | chocoZAP6カ月半額 |
200株以上 | chocoZAP6カ月無料 |
400株以上 | chocoZAP1年無料 +特別優待券5,000円分 +優待ポイント10,000 |
800株以上 | chocoZAP1年無料×計2名 +特別優待券10,000円分 +優待ポイント14,000 |
1,600株以上 | chocoZAP1年無料×計2名 +特別優待券10,000円分 +優待ポイント24,000 |
2,400株以上 | chocoZAP1年無料×計2名 +特別優待券10,000円分 +優待ポイント30,000 |
4,000株以上 | chocoZAP1年無料×計2名 +特別優待券10,000円分 +優待ポイント36,000 |
8,000株以上 | chocoZAP1年無料×計2名 +特別優待券10,000円分 +優待ポイント72,000 |
16,000株以上 | chocoZAP1年無料×計2名 +特別優待券10,000円分 +優待ポイント144,000 |
RIZAP株主に向けて、優待券だけでなく優待ポイントを贈呈。
ポイントは最大3年間積立することができ、魅力的な家電や商品を受け取ることができます。

筆者自身も、優待ポイントに惹かれ株を購入するも申し込み開始に条件があり課題と感じています。
「3年未満、3年以上、5年以上」と3つの保有期間に応じて申し込みタイミングが異なり、株主に人気の家電はすぐに在庫切れが発生。
BRUNOのトースターともなると、5年以上かつ開始タイミングで即申し込みが求められるレベルです。

株主優待情報ではこのような制約の記載がなく、不親切と感じる方もいるのではないでしょうか。
上記は一例ですが、優待内容だけでなく申し込みのしやさも正しくチェックするポイントです。
特徴④優待の改悪や廃止が目立つ
単年度だけでなく、過去数年の優待内容をチェックすることをおすすめします。
過去の優待情報から「優待内容が改悪されていないか?」、「廃止された箇所はないか?」などを確認することが大切です。
また、同業他社の動向も株主優待の継続性を判断する大切なポイントと言えるでしょう。
特徴⑤流動性が低い
株主優待を選ぶ場合、投資銘柄の流動性にも注目することが大切です。
流動性が低い銘柄は、「買いたいときに買えず、売りたいときに売れない」リスクがあります。
1日あたりの出来高が多く売買に関する制約が少ない銘柄

出来高が少ない銘柄の場合、自身の売り注文で株価を大きく下落させてしまうため気軽に売買できないのが課題
特に、サプライズ的な優待内容に合わせて購入した場合、出来高が激減し売るに売れない「塩漬け状態」になる場合があります。
株主優待を狙う前にチェックするべき4つの項目

株主優待を狙う場合、以下4つの項目を抑えておきましょう。
①企業の業績推移をチェック

株主優待は、事業に発生した利益の一部を株主に還元するものです。
このため、継続性は売上・粗利の推移を確認することが大切と言えます。
過去10年のチャートを確認し、安定的に右肩上がりの推移となっているかをチェックしておきましょう。
②決算説明書、IRをチェック
気になる銘柄が見つかったら、決算説明書、IRをチェックしましょう。
企業からのコメントで「コスト削減」、「経営効率化」というキーワードが目立つ場合、注意するべきポイントです。
また、「株主に対する公平な利益還元」という言葉を発信する企業が増加しており、「優待廃止→配当金の増加」を行う企業は少なくありません。
機関投資家は、株主優待制度を直接的に恩恵として受けることができないため、株主優待制度の廃止を望む傾向が増加
また、発送に伴う事務作業、送料の削減も優待廃止を後押しする流れです

③株主優待の条件をチェック
優待が廃止される流れとして以下を抑えておくと良いでしょう。
金額縮小→条件変更→廃止
元々3,000円の優待が受け取れた銘柄が、1,500円に減少。
その後、「必要な株数の増加」、「1年以上保有」などルールが厳しくなり廃止となる場合が少なくありません。
このため、過去の優待内容だけでなく条件面の変更も抑えておくべきポイントです。
④同業他社の動向を把握
上場している同業他社の動向も、事前に優待廃止を察知できるポイントです。
ライバルとされる企業を確認し、「優待が廃止されていない?」を確認しておきましょう。
業界の流れとして、株主に対する公平な利益還元から優待→配当へ積極的に変更している点を確認するのに最適です。
銘柄購入前にアプリで財務分析を実施しよう

上記で解説をした通り株主優待を元に銘柄を購入する場合、企業の業績推移、決算説明書などをチェックする必要があります。
但し、「財務分析のやり方が分からない・・・」と悩む方は少なくないでしょう。
そこで、おすすめなのが財務分析アプリ「moomoo」の活用。
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買ってはいけない株主優待の特徴【まとめ】
本記事では、「買ってはいけない株主優待」をテーマに注意するべき特徴を5つ解説しました。
- 優待利回りが異常に高い
- 不安定な業績が続いている
- 希望の優待が受け取れない(受け取りづらい)
- 優待の改悪や廃止が目立つ
- 流動性が低い
株主優待の内容や利回りだけを元に投資先を選定するのはおすすめできません。
知名度向上を狙った短期的な優待の場合がある点は特に注意をしましょう。
また、「公平は株主還元」の流れから株主優待廃止が増加しています。
このため、株主優待はオマケ程度に考え業績や配当推移を元に、長期保有できる銘柄を見つけてみるのがおすすめです。
以上、買ってはいけない株主優待特徴まとめでした。
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