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【注意】「米国債券は買ってはいけない」と言われる6つのデメリット

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悩み人
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米国債券への投資が気になる。正しくメリット、デメリットを教えて欲しい

本記事では「米国債券」をテーマにメリットだけでなく、購入する際のデメリットを解説します。

米国債券は「日本国債と比較して高い利回り」、「世界一の時価総額を誇る信用力」が魅力。

デフォルトリスクが極めて低い米国債券への投資を検討している方も少なくないでしょう。

債券投資はミドルリスク・ミドルリターンの投資商品であり、株式と比較して安全資産と言われてます。

このため、リスク許容度が低い投資家にもおすすめの金融商品です。

但し、米国債券にはメリットばかりでなく注意するべきデメリットが存在し、元本保証と思って投資をすると想定以上に損失を出してしまう場合があります。

このため、購入する前に米国債券のメリット、デメリットを正しく理解しておきましょう。

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米国債券とは?

まずは米国債券の基本をチェックしましょう。

米国債券とは?

アメリカ合衆国(米国財務省)が発行する債券

政府が元本の支払い(償還)を行うため高い信用力がある

世界一の時価総額を誇る、アメリカ合衆国が発行元の債券です。

デフォルト(債務不履行)リスクが極めて低く、高い信用力が魅力と言えるでしょう。

このため、安定した収益が期待できる安全資産として注目されています。

日本政府も米国債券に1兆ドルを超える資産を投資

また、米国債券の利回りは米国の金融政策や景気動向など、世界的なマクロ経済指標として活用されることも少なくありません。

米国債券の種類

米国債券の種類は大きく分けて2種類です。

  1. 利付債
  2. ゼロクーポン債(ストリップス債)

それぞれ利払いの方法に違いがあります。

①利付債

利付債とは、年に2回利払い日に利子を受け取る債券です。

定期的に利子が貰えるのが魅力と言えるでしょう。

②ゼロクーポン債(ストリップス債)

ゼロクーポン債とは、利子の支払いがない代わりに、額面よりも低い価格で発行される債券です。

満期時にまとめて額面金額で償還を受け取ることができます。

割引された債券を購入できるため、少ない初期投資で債券が購入できるのが魅力と言えるでしょう。

POINT

米国債券は償還期限に応じて名称が変わる

  • トレジャリービル(1年以内)
  • トレジャリーノート(1年~10年以内)
  • トレジャリーボンド(10年以上)

新発債、既発債

債券は、新規に発行された「新発債(しんぱつさい)」だけなく、セカンダリーマーケットでも購入することができます。

既発債(きはつさい)と呼ばれ、流通市場で日々変動する価格の債券を購入。

債券は、金利と相関関係になるため市場価格によっては、高い利回りを得ることも可能です。

米国債券の4つの魅力(メリット)

米国債券のメリットは以下の通りです。

順番に解説します。

メリット①日本国債と比較して金利が高い

米国債券は、日本国債と比較して高い金利を受け取ることができます。

国別国債利回り

※2024年9月時点

銘柄 年利回り
米国10年国債 3.644%
日本10年国債 0.850%
 ドイツ10年国債 2.126%
豪10年国債 3.848%
 NZ5年国債利回り 3.740%
カナダ10年国 2.896%

参照:マーケット情報 | 三井住友信託銀行株式会社

日本国債は、安全資産であるも低金利の現在投資先としての魅力は高くありません。

一方、米国債券は3.5%を超える利回りを得ることが出来る点は魅力と言えるでしょう。

メリット②信用力が高い

債券には、格付け機関による信用格付けが用意されています。

(参考)格付けの考え方

投資適格


AAA 債務を履行する能力が極めて高い
AA 債務を履行する能力が非常に高い
A 上位2つに比べて、経済環境の影響を受けやすい
BBB 債務履行能力は十分だが、経済環境の悪化の影響を受けやすい

投資不適各




BB 経済環境の悪化の場合に、債務履行能力が不十分になるリスク有り
B 経済環境の悪化で、債務履行能力が不十分となる可能性が高い
CCC 債務不履行となる可能性を持ち、債務履行能力は財務経済状況に依存
CC 債務不履行となる可能性が非常に高い
C 現在、破産法に基づく申請中だが、債務に基づく支払いは継続中
D 債務不履行に陥っている
POINT

BBB以上が「投資適格」とされ、債務不履行リスクが低く信用度が高い債券とされている

また、格付け会社によって評価が異なる場合がある

米国債券は、S&P「AA+」、Moody’s「Aaa」と信用度が高い評価がされています。

このため、債務履行能力が高く安心して投資できる点はメリットと言えるでしょう。

メリット③流動性が高い

債券に投資をするにあたり、「流動性」も大切なポイントです。

流動性がある債券は、市場において売買がすることが容易となります。

米国債券は市場での需要と供給が均衡しており、価格変動が比較的穏やかである点は投資家にとってメリットと言えるでしょう。

POINT

新興国債券は高い金利を提供している

但し、信用格付けが低く債務不履行リスクが高い

流動性も低く売りたい価格で売れない場合がある点は注意

メリット④守りに強いポートフォリオが組める

米国債券を組み入れることで「守りに強い」ポートフォリオを作ることができます。

以下、S&P500(水色)と米国債券ETF(青)の比較チャートです。

2020年3月に発生したコロナショックでは株式市場が40%を超える暴落。

債券ETFであるAGGは下落幅がマイルドであり安定した推移です。

このため、保有資産の下落を抑える守りの資産としてポートフォリオに組み入れるのも良いでしょう。

POINT

満期まで米国債券を保有すれば、額面で買い取りをしてくれる点が魅力

「米国債券は買ってはいけない」と言われる6つのデメリット

米国債券のデメリットは以下の通りです。

順番に解説します。

デメリット①為替リスク

米国債券は、発行体であるアメリカ政府がデフォルトを発表しない限り、元本保証である点が魅力です。

但し、米国債券は米ドルでの購入が必要なため為替リスクが存在します。

以下、米ドル/円2014年~2023年チャート

  • 2014年:101円
  • 2023年:151円

過去10年間で見ても大きなボラティリティとなっています。

このため、購入時より大きく円高に振れた場合元本を下回るリスクがある点は正しく理解しておきましょう。

POINT

米国債券を購入する前に為替レートによる損益分岐点を確認することが大切

利率、償還日、価格などを入力し将来的な予測を加味してシミュレーションをしよう

既発外国債券シミュレーション(三菱UFJモルガン・スタンレー)

デメリット②価格変動リスク

米国債券を満期前に売却する場合、セカンダリーマーケットの価格変動によって損失が発生する可能性があります。

このため、満期前に売却をする場合、証券会社の売却単価を確認するようにしましょう。

(参考)SBI証券売却方法

POINT

満期まで保有することで、価格変動によるリスクを回避することができる

債券投資の基本スタンスは満期まで保有することが大切

デメリット③金利上昇リスク

債券価格は金利と逆相関の関係にあり、市場金利が上昇した場合債券の価格は下落します。

金利上昇:債券下落

金利下落:債券上昇

日本証券業協会より引用

POINT

2023年米国シリコンバレー銀行は破綻を発表

シリコンバレー銀行は米国債券を多数保有しており、金利上昇に伴い大幅な含み損の状態にあった

主要顧客のIT企業が業績悪化で運転資金を確保しようと多額の預金引き出しを実施

結果、シリコンバレー銀行は含み損状態の債券を売らざるを得ない状況になり破綻した

米国債券は、安全性の高い投資商品であるも途中解約のリスクについて、しっかりと理解しておきましょう。

デメリット④インフレに弱い

債券のインフレリスクには注意が必要です。

インフレ率が一定のレベルを超えると、消費抑制を目的に金利の上昇を発表。

2022年においても、米国連邦準備理事会(FRB)による金利引き上げニュースを見た投資家も少なくないでしょう。

また、実質的な債券価値下落にも注意が必要です。

POINT

年利回り3%の米国債券を1,000ドル購入

インフレーション率が年5%に上昇した場合、満期で1,030ドル受け取っても投資家の実質的な資産価値は下落する

インフレリスクに強い資産は、「株式」はもちろん「金」、「不動産」などの現物資産と言われています。

このため、米国債券だけでなく複数の資産に分散投資をするようにしましょう。

(参考)【重要】理想的なアセットアロケーションとは?6つポイントで解説

デメリット⑤政治的リスク

米国債券は、アメリカ政府が発行した債券です。

このため、政治的な紛争や外交問題が起こった場合、債券価格の下落に繋がる可能性があります。

但し、世界一の時価総額を誇る米国であるため、デフォルトリスクは極めて低いと言えるでしょう。

デメリット⑥株式と比較して利回りが低い

債券には魅力があるも、株式と比較してパフォーマンスが劣ります。

以下グラフは、1802年に1ドルを、「株式、長期国債、短期国債、金、現金」のまま保有した場合、「200年後それぞれいくらになっているか?」をグラフにしたものです。

200年後の結果は以下の通り

  1. 株式:700,000倍
  2. 長期国債:1,800倍
  3. 短期国債:280倍
  4. 金:4.5倍
  5. 現金:0.05倍

債券は株式のパフォーマンスと比較すると見劣りする結果です。

このため、若年層を中心としたリスク許容度が高い投資家であれば、株式比率を上げるのが良いでしょう。

米国債券の買い方【大手ネット証券3社】

米国債券の買い方について、大手ネット証券3社から買い方を解説します。

  1. SBI証券
  2. 楽天証券
  3. マネックス証券

①SBI証券

上部タブ「債券」→「外貨建債券」を選択

新発債or既発債を選択

※100米ドルから購入可能

ストリップス債or利付債、償還日、利回りなどを参考に米国債券を選択しましょう。

短期~長期まで多数の米国債を取り扱っているのがSBI証券の強みです。

\米国債券のランナップが魅力/

SBI証券公式サイト

②楽天証券

上部タブ「債券」→「外貨債券」を選択

※100米ドルから購入可能

取扱いの債券数が限定的であるため注意しましょう。

\リアルタイム1株投資に対応/

楽天証券公式サイト

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③マネックス証券

上部タブ「債券」を選択

※100米ドルから購入可能

SBI証券同様、償還日別に多数の米国債券を取扱いしています。

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米国債券に対応したETF【AGG、BND】

米国債券への投資を検討している投資家は、債券ETF「AGG、BND」の活用も検討してみましょう。

AGG、BNDは10,000以上の米国債券に分散投資ができるETFです。

このため、特定の債券がデフォルトした際リスクを抑えることができます。

投資対象の信用格付比率
格付 AGG BND
AAA 2.99% 3.70%
AA 71.37% 70.10%
A 12.01% 12.70%
BBB 12.96% 13.50%

どちらも、信用力が極めて高い「AA」以上の債券に7割以上投資。

AGG、BND比較表は以下の通り
※スマホの方はスライドできます

ティッカー AGG BND
運用会社 ブラックロック バンガード
ベンチマーク バークレイズ米国
総合インデックス
バークレイズ米国総合
浮動調整インデックス
設定日 2003年9月22日 2007年4月3日
組入銘柄数 11,282銘柄 10,719銘柄
純資産総額 992億ドル
(2023年12月)
1,034億ドル
(2023年12月)
配当利回り 3.43%
3.29%
経費率 0.03% 0.03%
配当スケジュール 毎月 毎月
最新株価 こちらをクリック こちらをクリック

守りに強いポートフォリオを組みたい方は、債券ETFとして高い人気を誇るAGG、BNDの購入も検討してみましょう。

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「米国債券は買ってはいけない」デメリット【まとめ】

本記事では「米国債券」をテーマにメリットだけでなく、購入する際のデメリットを解説しました。

米国債券には、「高い信用力」、「高い利回り」など多くの魅力があります。

また、満期まで保有すれば元本保証で利回りを受け取ることができるのもメリットです。

但し、為替リスク、金利上昇リスクなど正しくデメリットも理解しておきましょう。

米国債券を組み入れることで、守りに強いポートフォリオを作ることができます。

このため、債券ETF(AGG、BND)も参考にポートフォリオの一部で購入するのもおすすめです。

以上、米国債券ETFメリット、デメリットまとめでした。

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