米国株

【検証】米国ETF「SPY、VOO、IVV」の違いを6つのポイントで徹底比較

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悩み人
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S&P500に連動するETF「SPY、VOO、IVV」の違いを知りたい

本記事では米国ETF「SPY、VOO、IVV」をテーマに6つの違いを解説します。

米国株は長期に渡り右肩上がりのチャートを形成しており、中でもS&P500に連動する投資商品は高成長が続いています。

新たにS&P500に連動する米国ETFの購入を検討する投資家は少なくありません。

一方、S&P500に連動する米国ETFは複数あるため、「どれを購入するのが最適解か?」と悩みを持つシーンもあるのではないでしょうか。

このため、本記事ではS&P500に連動する「SPY、VOO、IVV」3つの米国ETFを深掘りします。

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「SPY、VOO、IVV」比較表

まずはSPY、VOO、IVV3種の比較表をチェックしましょう。
データ:2024年4月5日時点

※スマホの方はスライドできます

シンボル SPY VOO IVV
運営会社 ステート
ストリート
バンガード ブラックロック
設定日 1993年1月日 2010年9月9日 2000年5月19日
純資産額 5,227億ドル 4,289億ドル 4,458億ドル
配当利回り 1.23% 1.30% 1.28%
経費率 0.09% 0.03% 0.03%
権利落ち日 3月、6月、9月、12月
株価 518.43ドル 476.49ドル 520.99ドル
最新株価 株価 株価 株価

世界三大の資産運用会社が提供する米国ETFです。

各ETF純資産額4,200億ドル超えと、驚異的な運用金額を扱っており安心感があります。

上記表を元に、詳しい「SPY、VOO、IVV」の違いを深堀りしていきます。

「SPY、VOO、IVV」6つの違いを解説

比較するポイントは以下の通りです。

順番に解説します。

①設定日

設定日の違いは以下の通りです。

設定日
SPY 1993年1月22日
VOO 2010年9月9日
IVV 2000年5月19日
POINT

最も歴史が長いETFは「SPY」

SPYは米国初のETFとしても有名です。

このため、S&P500に連動するETFの「元祖」を選びたい方はSPYを選択するようにしましょう。

②純資産額

純資産額比較は以下の通りです。

純資産額
SPY 5,227億ドル
VOO 4,289億ドル
IVV 4,458億ドル
POINT

純資産額にこだわる方は「SPY」

但し、2010年と最も歴史が浅いVOOも4,289億ドルの純資産を保有。

このため、どのETFを選択しても早期償還のリスクは無いと考えて問題ありません。

純資産額はあまり気にする項目ではないと言えるでしょう。

③配当利回り

各種直近の配当利回りは以下の通りです。

配当利回り
SPY 1.23%
VOO 1.30%
IVV 1.28%
POINT

直近の配当利回りでは「VOO」が優位

但し、一時的な金融セクターの比率差などであり投資対象はすべて同じです。

このため、配当利回りの優劣はないと覚えておきましょう。

④経費率

経費率も投資をする上で大切なポイントです。

経費率
SPY 0.09%
VOO 0.03%
IVV 0.03%
POINT

経費率は「VOO」、「IVV」が優秀

100万円投資をしても手数料は年間300円のみと格安です。

SPYも格安の経費率ですが、取引手数料にこだわる方は「VOO」、「IVV」を選択しましょう。

⑤株価(購入の手軽さ)

購入の手柄さの指標として、株価も重要なポイントです。
※株価データは2024年4月5日時点

株価
SPY 518.43ドル
VOO 476.49ドル
IVV 520.99ドル
POINT

購入の手軽さは「VOO」がおすすめ

但し、1口当たり日本円で72,000円前後必要なため資金量によっては課題と言えるでしょう。

少額から購入したい方は投資信託の活用も検討してみましょう。

(参考)【悩み】楽天証券、SBI証券「S&P500」どれを買うべきか?

⑥株価推移

続いて、各種ETFの株価推移を見ていきましょう。

期間:2019年~2023年チャート

POINT

すべてS&P500に連動する投資商品でありパフォーマンスに違いはない

このため、以下で解説する買い方をチェックして購入商品を選択しましょう。

「SPY、VOO、IVV」3つの買い方

上記6つの比較ポイントをまとめると以下の通り

設定日 「SPY」が元祖
純資産額 「SPY」がNO.1
配当利回り 大きな差はない
経費率 「VOO」、「IVV」が優秀
株価 「VOO」が最も手頃
株価推移 違いはない

上記を踏まえておすすめの買い方を紹介します。

①同じパフォーマンスなら経費率で選択

投資対象が同じであるため、経費率が安いETFを選択するようにしましょう。

経費率
SPY 0.09%
VOO 0.03%
IVV 0.03%

上記を踏まえると、「VOO」or「IVV」が最適解と言えます。

SPYも「歴史の長さ」、「純資産額が多い」点は魅力。

但し、投資家のパフォーマンスに影響するのは経費率であるため注意しましょう。

②買付手数料無料の証券会社を活用する

顧客獲得を目的に「米国ETFの買付手数料無料キャンペーン」が行われています。

証券会社別「買付手数料無料」銘柄は以下の通り

楽天証券 SBI証券 マネックス証券
VOO
SPY
VOO VOO
POINT

「VOO」はすべての証券会社で買付手数料無料に対応

自身が保有している証券会社の手数料に注目して銘柄を選択しましょう。

迷ったら「VOO」を選択しよう

③為替手数料にこだわる

米国ETFの購入には「外貨決済」、「円貨決済」が用意されています。

外貨決済:投資家が自ら日本円をドルに換え米国株を売買する

円貨決済:ドルに両替することなく外国株取引口座の日本円から直接米国株を購入

メリット デメリット
外貨決済 ・手数料を抑える事が可能
・再投資は手数料不要
・手間がかかる
・両替に時間が必要
円貨決済 ・交換の手間がいらない
・すぐに購入できる
・手数料が高い場合も
・毎取引手数料が必要

円貨決済は、証券会社が代行して米ドルを準備してくれため割高になる可能性があります。

各証券会社別為替手数料は以下の通りです。

楽天証券 SBI証券 マネックス証券
無料 無料 25銭
POINT

2023年楽天証券、SBI証券は為替手数料無料化を発表

このため、手数料にこだわる方は「楽天証券」、「SBI証券」を活用しましょう。

「SPY、VOO、IVV」3つの注意点

「SPY、VOO、IVV」へ投資を検討している方に向けて3つの注意点を解説します。

  1. 為替の影響を受ける
  2. 二重課税に注意
  3. 自国通貨への投資を検討する

順番に解説します。

注意点①為替の影響を受ける

米国株は為替の影響を軽視できない

米国株に投資をする場合、為替の影響を考慮する必要があります。

  • 1ドル:100円
  • 1ドル:80円

では、同じ株価であっても損益は約20%違いがでます。

以下、米ドル/円2014年~2023年チャート

過去10年間で見ても大きなボラティリティとなっています。

このため、株価推移だけでなく為替を考慮した売買が必要です。

注意点②二重課税に注意

米国株は約30%の税金が掛かる

米国株から得る配当金には「二重課税」が掛かります。

米国課税 日本課税
(米国)配当金・分配金 10% 20.315%
(日本)配当金・分配金 0% 20.315%

このため、配当金を狙った投資をしても「想定以上に税金が取られた・・・」と感じる方も少なくありません。

POINT

米国課税分の10%は確定申告で還付が受けられる

但し、所得税からの還付のため所得が少ない場合全額取り返すことはできない

また、新NISAを活用しても米国課税の10%は非課税にならない

このため、自動で配当金を再投資する投資信託の活用も検討してみましょう。

注意点③自国通貨への投資を検討する

ポートフォリオのバランスには注意

投資の神様ウォーレン・バフェットの格言を引用すると以下の通り

私のアドバイスはこの上なくシンプルだ。現金の10%を米国の短期国債に、残る90%を超低コストのS&P500のインデックスファンドに投資しなさい。

自身が亡くなった場合の妻への投資アドバイスです。

S&P500は長期に渡り素晴らしいパフォーマンスを残しています。

但し、日本人の場合日本円を使って生活をすることから、為替リスクに備えて自国通貨へ投資をすることが必要です。

このため、米国株と合わせて「国内債権」、「国内株式」への投資を検討してみましょう。

日本円を現金で保有しているだけでも十分なリスクヘッジになります。

(参考)【重要】理想的なアセットアロケーションとは?6つポイントで解説

【一覧】S&Pに連動する投資商品

S&Pに連動する投資商品は「SPY、VOO、IVV」だけではありません。

投資信託も商品が多数用意されているため、一覧をチェックしてみましょう。

ファンド名 手数料
VOO、IVV 0.03%
SPY 0.09%
SBI・V・S&P500インデックスファンド 0.0938%
eMAXIS Slim米国株式(S&P500) 0.09372%
つみたて米国株式 0.22%
Smart-i S&P500インデックス 0.242%
iFree S&P500インデックス 0.2475%

結果、VOO、IVVの手数料の割安さが目立ちます。

投資信託とETFの違いは以下の通りです。

ETF 投資信託
価格決定 リアルタイム 1日1回決定
売買単価 1口単位 金額単位
販売手数料 0.1%程度 0~3%程度
信託報酬 0.03~0.6%程度 0.1%~2%程度
配当金 受取 自動再投資
上場・非上場 上場 非上場
購入場所 証券会社 銀行・証券会社
株式の受渡 即時 翌営業日移行
  • 配当金の受け取りは不要
  • 少額から定額購入したい
  • クレカ積立をしたい

など、自身の資産状況や投資方針からETFor投資信託を選択するようにしましょう。

詳細は以下記事で「S&P500どれを買うべきか?」を解説しています。

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米国ETF「SPY、VOO、IVV」【まとめ】

本記事では米国ETF「SPY、VOO、IVV」をテーマに違いを解説しました。

ポイントをまとめると以下の通り

設定日 「SPY」が元祖
純資産額 「SPY」がNO.1
配当利回り 大きな差はない
経費率 「VOO」、「IVV」が優秀
株価 「VOO」が最も手頃
株価推移 違いはない

「SPY」米国最古のETFであり歴史があるのが魅力。

但し、同じ指数に投資をするため経費率が安い「VOO」、「IVV」が優秀と言えるでしょう。

また、「買付手数料無料の証券会社」、「為替交換手数料」にも注目することが大切です。

「SPY、VOO、IVV」は1口当たり7万前後とまとまった資金が必要であるため、S&P500に連動する投資信託の活用も検討してみましょう。

以上、米国ETF「SPY、VOO、IVV」比較検証まとめでした。

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