本記事では、「バブル経済」をテーマに崩壊した理由と原因を解説します。
1986年から1991年にかけて、日本は資産価値上昇による好景気に突入。
「銀座で豪遊」、「タクシー券が使い放題」など現在では考えられないエピソードも少なくありません。
バブル経済は名前の通り「泡、バブル」であり、継続性のない状態と言えます。
大きく利益を出した投資家いる一方、多額の借金を抱えることになった方も存在。
資産形成をしている方(検討している方)は、過去の事例をチェックしておきましょう。
【本記事の内容】
- バブル経済とは?
- バブル崩壊が起きた理由
- バブル経済時の人々の生活
【当サイト推薦】moomoo証券アプリ
テクニカルデータやシグナルも無料で閲覧可能(新たな買い時を判断するの最適)
取引ツールとしても優秀であり、業界最安水準の手数料でサービスを提供している点も魅力。
現在、大盤振る舞いの口座開設キャンペーンが開催されており、当選した株の買付代金を受け取ることができます。
最大10万円相当貰えるお得なキャンペーンも上手く活用して、買付資金を確保してみましょう。
バブル経済とは?
まずは、バブル経済の基本確認しておきましょう。
不動産や株式が投機によって実態経済以上に高騰し、それ以上は投機によっても支えきれなくなる経済状態を指す
バブルは「泡、あぶく」であり、簡単に破裂してしまう危険な状態と言えます。
バブル経済は「1986年12月から1991年2月」にかけて日本で発生。
現在60代以上の方であれば、当時の状況を鮮明に覚えている方も少なくないでしょう。
バブル期は好景気に浮かれ、今では考えられないような事が沢山ありました。
- 高級ディスコが満員
- 高額ゴルフ会員権が飛ぶように売れる
- 利用者が多くタクシーがつかまらない
など、まさにバブルを象徴する現象です。
本記事では「そんなバブル経済はなぜ起きたのか?」、「なぜ崩壊したのか?」について分かりやすく解説します。
バブル経済が発生した3つの理由
バブル経済がおきた理由は以下の通りです。
理由①プラザ合意による景気後退
バブル経済の発端は、アメリカとの「プラザ合意」にあります。
プラザ合意とは?
1985年当時のドル円レートは、「235円」と今では考えられない円安水準。
結果、アメリカは輸出減少と輸入拡大による大幅な貿易赤字が継続していました。
A.円安により海外製品が安くアメリカ国内に流通し、自国の製品が売れなくなる
結果、輸入額が輸出額が上回り貿易赤字となる
性能が良く、価格が安い日本車が流通すれば、アメ車が売れないのは当然の流れと言えます。
そこでアメリカは「景気回復を図るため貿易赤字を解消させたい」と考え日本にプラザ合意を持ちかけました。
結果、アメリカの貿易赤字を解消するため取られた対応は、「為替レートの円高ドル安への誘導」です。
以下、プラザ合意締結後のドル円レート
プラザ合意締結後約2年で為替レートは、235円⇒120円と急激な円高になりました。
この急激な円高により起きたのが、「日本経済の景気後退」です。
今まで輸出で売上を稼いでいたメーカーの業績悪化を招きました。
理由②景気回復を目的とした金利の引き下げ
日本政府は景気後退を止めるため、「金利引き下げ」という金融政策を行いました。
金利を引き下げることで人々はお金を借りやすくなるため、企業による投資が活発になり経済を回そうという動きが起きる
企業側は融資を受けやすくなり、新規投資により業績が向上が期待されます。
結果、企業業績は回復し市場では「金余りの状態」が生まれました。
余った資金の投資先として注目を浴びたのが、「土地」と「株券」です。
特に、土地は「購入すればかならず上がる」という土地神話まで誕生。
土地を購入すれば価値が上がり、更に土地を担保に追加購入する動きが活発になりました。
結果、「不動産価格の異常な高騰」が各地で発生。
理由③実態経済以上の異常な高騰
土地神話に乗り土地は異常な高騰を続けていました。
土地の価格が上昇を続け、東京23区の地価でアメリカ全土の土地を買い占めることができるほどに高騰した
結果、人々は多額のお金を持ち消費を続け、企業の売上も右肩上がりに成長。
この状態が「バブル経済」と言われるものです。
バブル経済の流れにのり、日経平均株価も38,915円の最高値を更新。
15倍前後が適正と言われているPER(株価収益率)も約80倍と企業価値に比例しない、まさにバブルと言える状態でした。
こんなバブル経済ですが、ついに終わりを迎えます。
バブル経済が崩壊した理由
異常な不動産価格上昇が続くことで「一般の消費者には住宅価格が高すぎて買えない」という問題が各地で発生。
日本政府は異常な土地の高騰を是正するため、「土地を買う目的での融資額を減らす」という規制を行いました。
これを「総量規制」と言う
結果、「不動産の価値が下がる→売却を急ごう」という行動が全国各地で行われました。
元々、異常ともいえる高騰した物件価格であり、多くの不動産投資家は多額の借金が残った方も少なくありません。
ちなみに、総量規制だけではなく日本政府な様々な施策を打ち出しました。
- 金利の引き上げ
- 土地を持ってるだけで税金が掛かる「地価税」の導入
結果、バブル経済は崩壊し「失われた20年」と言われる長期的な景気低迷期に突入。
【参考】バブル経済の特徴的な行動
今では考えられないバブル経済時の特徴的な行動をピックアップします。
①夜のタクシーは万札を振って止めていた
バブル経済期では、タクシーチケットが支給されていた会社も少なくありません。
このため、夜の街ではタクシーを止めるのも至難の業。
予約待ちで止まっているタクシーを見つけると、万札を振りかざし「俺を乗せてくれ!」という交渉が繰り広げられていました。
②株式市場の高騰
バブル経済では土地の高騰に合わせて株式市場も好調。
NTTの株価はわずか2カ月で、「1株119万円から317万円」と大型株とは思えない上昇を続けていました。
バブル経済時は世界時価総額ランキングトップ20の内15社に日本企業がランクイン。
いかに、日本が実態経済以上の高騰が続いていたのかよく分かる事象です。
③学生は就職活動をしているだけで現金が貰えた
企業は優秀な学生確保に向けて、交通費や謝礼という名目で就活生に現金を配布。
また、内定後他の会社に行かれないように
- 高級レストランで接待
- 海外旅行に招待
など、今では考えられない対応が取られていました。
④住宅すごろく
住宅価格上昇を前提とした「住宅すごろく」という営業が横行していた。
若年層から住宅を購入し、上昇と合わせて売却。
これを繰り返すことで、最終的に自身が望んだ物件に住めると説かれていました。
⑤ゴルフ会員権
ゴルフ会員権もバブル経済の象徴と言えるでしょう。
名門コースの会員権は1億円を超える物も少なくありませんでした。
当時ゴルフ会員権は、プレイ目的より上昇を狙った投機目的での売買が主流。
バブル崩壊に合わせて多数のゴルフ場は廃業となり、会員権の価値は大幅に下落しました。
バブル経済【まとめ】
本記事では「バブル経済」をテーマに崩壊した理由と原因を解説しました。
ポイントをまとめると以下の通り
- 「プラザ合意」、「金利引き下げ」によりバブル経済が発生
- 「総量規制」、「金利引き上げ」、「地価税」により崩壊
- バブル崩壊は意図的に発生した
バブル経済では、実体経済に伴わない異常な土地価格上昇を続けていました。
土地神話により「購入すれば必ず上がる」というのは、冷静に考えればあまりにもおかしな話です。
リーマンショックでも土地バブルが発生。
このため、多くの投資家が「買いだ」と考えている場合、冷静に判断する力が必要と言えるでしょう。
以上、バブル経済の理由、原因まとめでした。
【関連記事】株式投資を学べるおすすめ映画を紹介しています。
【関連記事】株式投資の勉強方法を網羅的に解説しています。
【関連記事】リーマンショックについて分かりやすく解説しています。